【鉄道/京急】北総車、逗子線に出張する。
久々の記事かと思いきや唐突な鉄道ネタ。
2022年2月21日、週末にダイヤ改正を控えている京急でしたが…
この日は早朝に今年8度目の人身事故が発生してしまい、お昼過ぎまでダイヤや運用などが大幅に乱れることになりました。
そして一つの珍事が発生。
北総車が京急川崎以南で営業運転を行う、という普段あり得ない光景が展開されることになりました。
▲蒲田4番手前で信号待ち中の7308編成
ここまで猛ダッシュで走ってきたせいで画角がクソ雑魚なのは目を瞑ってほしい 何なら下切れてるし…
当日の顛末
- 蒲田以南に入線したのは北総鉄道7300形7308編成
- 21N(520N)に充当していた当該編成だったが、羽田に到着する頃に立会川で人身事故が発生し行き場を失ってしまう
- 617D(→716D)・865(→964レ)(相当列車)で逗子・葉山までエアポート急行で1往復
- 964レ羽田到着後、39Nに運用変更して北総線方面へ返却
京急を含む五直*1においては、ダイヤ乱れ時においても比較的各社線の運用自体は保持される傾向*2にあります。
その中でも今回の件は数少ない例外パターンとなりました。
北総車において特筆される事項は下記の通りです。
(※なお、一部誤りがある可能性があるのでご指摘あれば修正します)
- 「エアポート急行 逗子・葉山行」及び、(蒲田以南での)「エアポート急行 羽田空港行」(所謂南エア急への充当)は初の事例
- 同様に京急東神奈川、杉田、(下り)能見台*3への営業列車としての停車は初
- 川崎以南での営業運転・逗子線への入線は、1999年7月31日に行われた逗子急行廃止の白紙ダイヤ改正以来実に22年半ぶり*4
- 出場回送等を除いた場合、新町以南への北総車の入線は2010年以来約12年ぶり(?)
*5
このような事態が起きた理由
このように普段では起きない事態が発生した理由としては、以下の理由が挙げられると思われます(一部推測を含みます)
- 蒲田以北の都心方面が不通になってしまった
今回のように、空港線に他社線車両*6が残った状態で都心方面が不通になってしまった場合、取り残された車両は容易に運用を変更できず、行き場を失ってしまいます。
過去の類似事例では、川崎や新町まで回送してどこかの留置線や車庫に収容し、落ち着いたタイミングで出庫して品川や蒲田まで回送して戻すというのが通例でした。 - 不通になったタイミングが朝ラッシュ直前の時間帯だった
しかし今回は朝ラッシュ直前の時間*7に発生してしまった為に、上記で上げた留置線等に収容する余裕がない状況*8になってしまいました。 - 21N充当車が過去に新逗子*9まで入線実績のある7308編成だった
※7500形だったら話は変わってたかもしれない
このような条件下で、少しでも下り列車の運転を行うことを兼ねた逝っとけダイヤが発動した結果が今回の珍事に繋がったのかもしれません。
どこかしらで運用変更される可能性も有りましたが、上で述べた通り朝ラッシュ時間帯であった事から途中での変更は行われないまま逗子まで走り切る結果となりました。
逗子・葉山から折返しで運用入りした865レ/964レは通常ダイヤでは6両編成の普通列車ですが、7308編成が8両編成であることからエアポート急行として運転されたものと思われます。
また、以上の一往復は一貫して21N扱いで運転された模様です。
大役を終えた7308編成は羽田に帰還後、39Nに運用変更を行い北総線方面へ何事もなかったかのように帰って行きました。
▲逗子への出張を終え帰還する7308編成 穴守稲荷にて
なお当日出遅れた為、肝心の蒲田以南を走る7308編成の写真は有りません。申し訳ない。
そもそも出ようと思ったタイミングで下り普通車がおらず、蒲田に走って行って追いつくのが精一杯でした…めっちゃ疲れた。マジで疲れた。